温泉旅館ホテルの集客いろはの”い”最終稿「宿泊業への警告」

温泉旅館ホテルの集客いろはの”い”最終稿「宿泊業への警告」

 新年あけましておめでとうございます。(令和5年1⽉4⽇執筆) 福島県よろず⽀援拠点の島⽥慶資です。
 コーディネータとして福島県内外の事業者様に『IT活⽤(情報発信)』 『販路開拓』『事業計画策定』『施策活⽤』の⽀援をしています。どうぞ、よろしくおねがいします。

 私は『30ルーム以下の温泉旅館ホテル』の事業者様の販路開拓が得意です。複数回ブログの執筆機会をいただいているので、⼩さなお宿様の販路開拓をシリーズでお伝えできればと考えています。
 なお、今年度で福島県よろず⽀援拠点での業務委託を終了します。本ブログ記事が最終投稿になります。(なお、当記事を含めて島⽥が執筆した記事は、更新ができないため、時間の経過とともに劣化します。参考にしていただくことは結構ですが、内容の正確性や有⽤性については保証できかねます。ご承知ください。)

ブログ最終回のテーマ「宿泊業への警告」
今回は、島⽥の考える宿泊業への警告をテーマとします。

実⼒以上の負債が重荷になる

 新型コロナウイルス感染症の影響が⾊濃くでる以前から⼀部の旅館ホテルでは、過剰債務が問題視されていました。そこに、東⽇本⼤震災をはじめとした天変地異が重なり、決定打として新型コロナウイルス感染症拡⼤の需要消失により⼀層の過剰債務を抱えた旅館ホテルの事業者様が増えたように感じます。島⽥のお客様の⼀部には、⾦融機関様と交渉して過剰債務部分を劣後ローンに組み替える、短期融資(疑似資本)に切り替える対策をおこなっています。未来予測はできませんが、中⼩企業の経営において返済予定だけは確定未来です。⾃社の実⼒に⾒合う返済になっているか、今⼀度確認ください。

経営数値管理の精緻化が求められる

 毎⽉きっちりとキャッシュと利益を確保するために、予実管理の精緻化が求められるでしょう。キャッシュは資⾦繰り表で、利益は予実管理表です。

 資⾦繰り表についての説明は不要でしょう。
中⼩企業庁ホームページでフォーマットが公開されています。活⽤ください。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/tools/2009/download/tools.xls

 さて、利益の予実管理表でありますが、週別に予約売上を集計します。当然ながら⽬標の週売上と⽐較しながら施策を打っていきます。1週⽬が終われば、予約売上を4倍にすればおおよその着地点は⾒えるでしょう。

 イメージは次の通りです。なお、お客様情報が含まれているため、⽂字を潰しています。

競争⼒を維持するための戦略が必要になる。

 すべての宿泊施設が被害を被ったコロナ禍です。⼀部の特殊事情のある事業者様を除いて⽣死をかけた勝負になることでしょう。コロナ前から求められていたことではありますが、お料理+温泉+お部屋が良いのは当たり前でその次が求められていると思われます。

 島⽥のお客様の⼀部は、ペット連れのお客様を来館できるよう⼯夫を凝らしたり、オートキャンプ場を併設した施設に改造したり、ファッションタトゥーのお客様の受け⼊れを検討したり…と新しい武器の開発に取り組んでいます。

 簡単にマネできるところに競争優位性はうまれません。ゆでガエルにならないよう、⾃社の次はなんだろうか?の答えを⾒つけてください。

業務改⾰と⼈材確保

 宿泊業は、労働基準法ができる前からある伝統ある仕事です。そのため、多くの宿泊施設で現代の価値観とあわない仕事が多数残っていることは認めざるを得ない事実でしょう。

無駄を排除して、お客様が価値を感じてくれている時間や場所、サービスに⼈員を投⼊するべきです。ゼロベースで⾃館のサービスを⾒直し、業務改⾰を断⾏するべきでしょう。

 慢性的な⼈⼿不⾜に苦しんでいるお宿様が多いでしょう。若者は「そこそこのお給料で⼟⽇休み」に⼈気が集まっているようです。宿泊業ですから、⼟⽇休みは難しいと思いますが「無理だ」と諦めてしまえば、⼈材を確保できません。知恵を絞って可能な限り就職希望者のニーズに⾃社を寄せていかない限り、現状はかわらないですし将来はより不安定になると予⾒します。

 お宿様にとって難しい注⽂ばかり書いたはずです。しかし、⾃館を継続・発展させていくためには難しいと思える課題に挑戦するしかありません。あなた様が難しいとおもっていることは、ライバルも難しいはずです。

 最後になりましたが、この⽂章を読んでくださったあなた様の成功を祈っています。ありがとうございました。


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