資本主義の次に来るもの・・

資本主義の次に来るもの・・

福島県よろず支援拠点のコーディネーター、菊地です。
新型コロナウイルスが蔓延し、約2年が経った。
国・自治体の対応のみならず、我々一人一人の抜かりない日々の努力の結果、ひとまず感染拡大は落ち着き、街並みにも活気が戻ってきている。オミクロンという新種の株も発生したが、何とかこれまでの感染対策を継続し、感染を抑え込みたいところである。

10年後、新型コロナウィルスは、「社会システムを変革する上でのエポックになっているだろう。」という発言をするコラムニストも多いが、まさしく、有限な地球の資源を消費仕切ってしまう前の重要な転換点になると想像している。
資本主義は、テクノロジーを進展させ、その恩恵によって近代的で利便性の高い社会生活を我々に与え続けてきた。そこには、貧富という弊害も生んだが、俯瞰的に概観した場合、我々の生活の質は明らかに向上している。しかし、消費を成長させることが前提の資本主義システムは、一部でその限界が見えてきたと言っても過言ではない。
資本主義に代替できるシステムとして、社会主義が考えられるが、肉体を持つ人間(生物)にとって、一定の対価で他人のために自己犠牲を払うことなど出来るはずもなく、結局、独裁者の権力よって、労働を強制させられることになる。もっと言えば、一定の対価に対し、投入する労働力は、個人の性質(やる気、さぼり)と能力(知識、スキル、効率性)によって大きくバラツキ、その投入した労力と成果に対する不平等をもたらす。

現在可視化できる評価軸では、万人が納得する「個人が得るべき対価(収入)」は、既存のテクノロジーでは、その算定の妥当性に課題がある。この課題をミクロで追っていけば、評価軸のパラメータを心理学、経済学、商学、物理学などの追求によって、遠い将来、比較的平等な評価軸が体系化できる可能性はあるだろう。
しかし、この課題をマクロで概観した場合はどうだろう。成果を導いた目的変数(社会や組織への貢献度)と個人の説明変数(行動パラメータ)が細かく監視され、人間として良い意味での自由度が奪われ、まるで監視されたロボットのような生活スタイルを強いられる気がしてならない。

自分達がこの世に生を受けた理由など、解き明かすことは出来ないが、悩み、苦しみ、楽しみ、喜び、人を愛し、人を嫌い、おそらく、尊く、誰しも理解し得ない宇宙的目的があるのだろう。
よって、社会主義の実現には、人間が人間である以上、そして、マズローの5段階欲求説を是とするならば、我々の欲求に対する満足度と人間性をもう2段、3段上げなければならないだろう。

いずれ、我々の精神的進化と同期した上で、社会主義が適用できる世の中が訪れるならば、今後300年、いや1000年は必要なのかもしれない。そして、その精神的進化は、テクノロジーの進化と相関すると考えている。これからも資本主義がベースとなるのであれば、テクノロジーは進化するだろうし、我々の精神性も益々高まっていくだろう。
話が飛んでしまったが、今後も資本主義は崩壊せずに進んでいくに違いない。しかし、毎日判を押したように、同じ時間に満員電車に乗り、企業は違えど、ほぼ同じ規則で労働する慣習はきっと10年後には自由度が広がっているだろう。一方、このコロナ禍に負けてしまう企業も益々多くなっていくだろうが、事業再構築が可能な企業は、やむなく廃業せざるを得ない企業の受け皿として、更なる事業の発展を前に進めて頂きたい。


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