資金繰り表、作っていますか?

資金繰り表、作っていますか?

皆さま、こんにちは。今回のよろず知恵袋を担当させていただきますコーディネーターの田村です。宜しくお願いします。
食欲の秋、スポーツの秋、秋の収穫祭など楽しいことも多い季節。コロナ禍も小康状態を何とか保っていますので、注意しながら楽しみたいですね。
一方、これからの寒い季節、身体の抵抗力が弱まるとコロナウイルスをはじめ、いろいろな病気への抵抗力がさがるといわれているので、私も健康維持を特に注意していきたいと考えています。
皆さまもご自愛くださいませ。

さて、8月の前回にご紹介した日本政策金融公庫さんの資金繰り表を活用した管理についてのお話です。
まず、復習をしましょう。資金繰り表の意味ですが、

  • 「黒字倒産」という言葉があるように、会社が倒産するのは現金がなくなったときです。よって、社内にある現金・預金の残高の予測ができると、安心です。
  • 平時から作成しておくことで、万一の備えと共に、現金の運用への活用という意味でも重要です。
  • また、「資金繰り表」は金融機関交渉には、必須のアイテム。作成していると、金融機関の評価も高まります。

ここからが今日の本題、資金繰り表の作成についてです。
前提条件としては、「月次試算表
を作成している事業者さんが対象になります。経理事務の方や、会計事務所さんにご確認してみてください。クラウド会計ソフトをお使いの方ももちろんシステムで作成が出てくるはずです。
では、さっそく見ていきましょう。

1. まず準備

  • 活用する資金繰り表のひな型「日本政策金融公庫の資金繰り表(簡易版)」を日本政策金融公庫のURLからダウンロード
    活用する資金繰り表のひな型「日本政策金融公庫の資金繰り表(簡易版)」
    URL:https://www.jfc.go.jp/n/service/xls/data1_190507.xls
  • 販売先や仕入先について、現金取引と掛け取引先に分けて、掛け取引先は、①締め日、②決済サイトを一覧にしておく
  • 月次試算表を準備する

2. 上記のURLから、資金繰り表をダウンロードする

  • ダウンロードしたエクセル表を開くと下記の表が出てきます。この表を整備していきます。

3. 資金繰り表のひな型を整備する。

  • 年 月の行について、今月を基準に前月2カ月を実績月、その後を計画月とします。
  • 基準月となる試算表のある最終月の月末現預金残高を「前期繰越現金・当座預金 (A)」セルに入力します。単位は、通常は千円単位で大丈夫です。
  • 掛け取引をしている、仕入れ先や、売掛け先(お客様)のシートを1枚ずつ(計2枚)つくる。方法は、シートを追加して整備するか、資金繰り表のシートをコピーして修正します。

  • これの表の合計欄を、メインである日本政策金融公庫の資金繰り表の「売掛金現金入金」、「買掛金現金支払」行にリンクさせます。
  • ここまでで、資金繰り表のひな型の作成は、概ねできました。

次回は、いよいよ試算表や、買掛や売掛のリストから入力していきます。お楽しみにしてください。

この他、資金ショートが直前に迫るピンチの際には、「日繰り表」というものを、一件ごとの取引から作成して、資金ショートのリスクを1日でも早く察知し、対策を講じるために作ることも致します。
私のカスタマイズ方法や、日繰り表の作成方法などは、次回以降だんだんとご紹介します。

福島県よろず支援拠点では、小規模事業者さま向けの「オリジナル資金繰り表」を活用した支援の他、コーディネーターそれぞれが持つひな型なども活用しながら、事業者さまに合った方法で資金繰り表作成支援のほか、金融機関さまとの調整支援・アドバイスを行っております。ご相談くださいませ。


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